・大阪府/会社員/45歳
・妻(35歳)/息子(小1)
・結婚歴15年、職場結婚
・理想のタイプ:鈴木京香、小池栄子、篠崎愛
・誰似:佐藤二朗
・40代だがセックスに飢えて出会い系をやってみる
世間では、不倫に走る人妻は家庭での欲求不満を晴らそうとしているからだ、という話をよく聞く。
俺に言わせれば、そんなの人妻に限ったことではない。
男の俺だって、じゅうぶん欲求不満だ。
しかし社会は、そういう中年男の悩みには、てんで無関心で不感症だ。
家庭での夫婦の間の問題は、だいたい夫の方に原因があると決めつける傾向があるもんだ。
なんだそりゃ!
俺はいつだって、むかついている。
妻がセックスを拒む。子供が生まれてから夫婦の営みがなくなった
俺は45才のサラリーマン。
嫁さんは35才と少し年は離れていて、昔の会社の同僚だった女だ。
子供は男の子が1人。今は小学生になった。
結婚して15年が経つが、俺は今の今まで浮気なんてしたことがない。
嫁さん以外には、はっきりいって、風俗で2回ほど経験があるのみ。
しかも、最後に行ったのはもう10年以上前のことだ。
きれいなもんだ。
しかし、そんな俺のピュアな心と体は、今にも崩壊しそうな危機に陥っている。
セックスレスである。
嫁さんが、最近まったくその気になってくれないのだ。
思えば、子供が生まれた頃にもそういう時期があった。
夜泣き、オムツ替え、おっぱい、そんな息つく暇もまったくないような日常で、俺としっぽりセックスなんてする時間が取れないのは十分理解できていた。
だから俺もその点は理解していたし、何より子供がかわいくて、世話しているだけで楽しかった。
それから、夫婦のセックスは頻度がすごく少なくなった。
前は週に2〜3回、必ずやっていたのだが、子供が生まれてからレスの時期をはさんで、月に1回程度まで落ち込んだのだ。
俺としては、まだまだ精力はガンガンにいけているし、何なら2人目も…と考えていたのに、嫁さんの方がそれを拒んだ。
子供は1人でじゅうぶん、この子を一人前にするために、私はこれからの人生を捧げる、と言い切った。
それには俺もなるほどと同意したし、俺だって子供のためにできることは何だってやってやるつもりだ。
でも、それとセックスは別問題だと思っていた。
子供がある程度成長してくれば、夜のセックスはそんなに苦労することではないはずだ。
なのに、嫁さんは俺と布団を別々にして、子供と一緒に寝るのを続けている。
そうこうしているうちに、セックスしない時期が2ヶ月、3ヶ月、半年と長くなり、今はもう2年以上レスだ。
その間も、俺は事あるごとに嫁さんの尻をなでたり、今夜どうだ?久しぶりに…と誘ったりしてはみたものの、嫁さんはまったくその気のない素振りで、何冗談言ってるの?もう寝るよ、みたいなノリで返してくる。
子供はかわいい。俺の生きがいだ。
だけど、俺の心は乾ききってしまっている。
セックスレスの中年男が性欲を満たすには出会い系が一番
40も半ばになったオッサンが、1人風呂場でオナニーするなんて思ってもみなかった。
我が家は狭い。俺が1人で落ち着けるのは、リビングのソファの上と、風呂とトイレくらいなものだ。
45才とはいえ、まだまだこんなにガチンガチンなのに、俺は俺の右手でそれを慰めている。
こんなものはただの作業だ。射精する前からすでに、俺は虚しかった。
セックスレスになって、毎日悶々とした気持ちで過ごしている。
これが1人暮らしなら、AVを借りてみたり、ネットの動画を探したり、風俗にだって行ったりして、有り余った精を発散できるのだろうが、いつも家には嫁と子供がいるし、小遣い制の俺には風俗にまわすほどの資金力もない。
俺はなんのために働いているのか?
そんな自問自答さえするようになった。
一見すると、かわいい子供と頑張る嫁さんに囲まれて、決して裕福ではないがあたたかい家庭がここにはある、ように思えるのだろう。
しかし俺にしてみれば、この家庭はカラカラに乾ききった砂上の楼閣だ。
会社には、若い女社員もいる。
小さな会社だが、かわいい子も何人かいるし、俺によく話しかけてくれる。
だがそんな子に手を出してみろ、間違いなく今の職場を追われることになる。
このご時世、特に強みもない45才が会社から放り出されたら、路頭に迷うのは目に見えている。
何人かの同僚がそうだ、バカみたいな理由で退職願を叩きつけていった奴らは、今はコンビニのバイトで日銭を稼ぐような状況だ。
職場不倫なんてできない。
かといって、外でナンパなんてできるわけもない。
無気力に拍車がかかってしまい、昼間は営業の合間にネットカフェで過ごすことも増えてきた。
出会い系は妻に見放された中年男にも優しい
そんな時、たまたま眺めていたホームページで、出会い系の広告が目に入った。
本当に何の目的もなかったのだが、俺はそのバナー広告をクリックした。
出会い系のサイトにつながったが、特に怪しいポップアップや、振込め詐欺みたいな仕掛けはなかった。
俺はその出会い系のページをいろいろと見てみた。
その充実した内容に、正直驚いた。
出会い系なんて良からぬ連中の溜まり場だとタカをくくっていたのだが、そんなことはない、立派な記事がたくさん並んでいた。
若い連中だけではなく、人妻や熟女もたくさん出会い系に登録しているのか。
結婚できたカップルもいる、なるほど真剣な出会いはこんなところにもあるのか。
セックスフレンドも、こんなに堂々と募集できるのか…
出会い系のホームページを見ながら俺は驚きと同時に、ショックを受けていた。
まったく俺の知らなかった世界で、こんなに簡単に出会いのチャンスが転がっていたことに。
日常で自分の周りにいるだけではない、めちゃくちゃ大勢の女たちが(男も)出会いを求めて集まっていることに。
それから、ネットで出会い系に関するいろんな情報を仕入れた。
若い子とセックスできた、人妻とセックスフレンドになった、そんな話を読んでいると、俺はいてもたってもいられなくなった。
こうしてはいられない。
俺だって、どこにも吐き出せない欲求不満をどうしてくれようかと、こんなにも悩み苦しんでいるのに、出会い系を知らなかったというだけで今までことごとくチャンスを逃してしまっている。
もう、1分でも無駄にはできん。
俺は、焦りながらその出会い系の会員登録をした。
身元確認、年齢確認をする必要があったが、それも簡単だった。
久しぶりに、胸が高鳴っていた。
下半身に、いつもよりも熱い血流がどくどくと脈打つのがわかる。
やってやる。
俺は新しい出会いの扉を、見つけたのだ。
(大阪府/会社員/45歳)